湖州師範学院 サステイナビリティ研究院(松下和夫)

湖州師範学院には「両山」理念に基づき、学際的かつ総合的共同研究を実施するイノベーション創出機関である「サステイナビリティ研究院」が設立されています。 「両山」理念とは、2005年に当時中国共産党浙江省党委員会書記を務めていた習近平氏が、浙江省の安吉余村を実地調査した際に、「澄んだ水と青い山こそが金山であり銀山である」(緑水青山就是金山銀山)との理念を提唱したことが起源とされています。実際この「両山」理念のスローガンは、地域のいたるところに掲げられています。 湖州師範学院のサステイナビリティ研究院は、この理念を持続可能な発展と結び付ける具体的な研究を進めています。その具体的な例が「持続可能な竹の活用」です。両山理念の発祥の地、浙江省安吉余村は豊富な竹林に覆われています。竹は成長が早く、持続的に活用が可能な植物資源です。日本や中国など東アジアには多くの竹林があり、旺盛に生い茂っていることから、その有意義な活用を提起することは重要です。しかし、中国でも近代化の進行に伴い、多くの竹製品が姿を消そうとしています。安吉余村では湖州師範学院と連携し、「竹をもってプラスチックを代替しよう」(以竹代塑)とのスローガンで、様々な製品を開発し、その展示館(安吉优品)を設けています。